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  • 外壁塗料の種類と耐用年数|シリコン・ラジカル・フッ素・無機、どれを選べばいい?一級塗装技能士が解説

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    外壁塗装の基礎知識

    外壁塗料の種類と耐用年数

    シリコン・ラジカル・フッ素・無機、どれを選べばいい?一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「シリコンとフッ素、何が違うの?」
    「見積もりに『ラジカル』って書いてあるけど、それって良いの?」

    外壁塗装の見積もりで、一番よく聞かれるのが塗料の選び方です。塗料のグレードで、次の塗り替えまでの年数も、今回払う金額も変わります。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、塗料の種類ごとの耐用年数と費用の目安、そして「うちはどれを選べばいいか」の考え方を、現場の目線でお伝えします。

    この記事の内容

    1塗料の違いは「樹脂」で決まる

    26種類の塗料の耐用年数と費用の目安

    3いちばん選ばれているのはシリコンとラジカル

    4フッ素・無機は、どんな人に向いているか

    5水性か油性か、1液か2液か

    6高い塗料でも長持ちしない3つのケース

    7あと何年住むかで選ぶ

    8まとめ

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    塗料の違いは「樹脂」で決まる

    塗料は、大きく分けると「色のもと(顔料)」と「それをつなぎとめる樹脂」でできています。シリコン・フッ素といった呼び名は、この樹脂の種類のことです。

    外壁は、毎日、紫外線と雨にさらされています。紫外線で樹脂が少しずつ壊れると、表面が粉をふき(チョーキング)、色があせ、やがて防水の力がなくなります。樹脂が紫外線に強いほど、塗膜は長持ちする。塗料のグレードの差は、ほぼこれだけです。

    つまり、「高い塗料=きれいに見える塗料」ではありません。塗った直後の見た目はどれもほとんど同じです。差が出るのは5年後、10年後です。

    6種類の塗料の耐用年数と費用の目安

    外壁によく使われる塗料は、次の6種類です。年数と金額は一般的な目安で、メーカー・商品・建物の条件で変わります。

    塗料耐用年数の目安費用の目安(1㎡あたり)今の使われ方
    アクリル5〜7年1,000〜1,800円外壁ではほぼ使われない
    ウレタン7〜10年1,700〜2,500円付帯部(雨樋など)で使うことがある
    シリコン10〜15年2,300〜3,500円一番よく使われる標準
    ラジカル制御形12〜15年2,500〜3,500円シリコンの次の定番
    フッ素15〜20年3,500〜4,800円長持ち重視の方向け
    無機20〜25年4,500〜5,500円最上位クラス

    「1㎡あたり」の金額は、下塗り〜上塗りまでの塗装の単価です。一般的な2階建て(外壁150㎡前後)なら、シリコンとフッ素の差は外壁だけでおよそ20〜30万円になります。

    現場からの本音

    耐用年数は、メーカーが試験機で紫外線や雨を当てて出した「期待値」です。実際には、日当たりの強い南面・西面は早く傷み、北面は長持ちします。同じ家でも面によって差が出ます。表の年数は「このくらいを目安に考える」数字として見てください。

    いちばん選ばれているのはシリコンとラジカル

    今の外壁塗装で一番多く選ばれているのは、シリコンとラジカル制御形です。値段と長持ちのバランスが一番良いからです。

    シリコン塗料

    長く「標準」とされてきた塗料です。実績が多く、色の種類も豊富。10年前後で塗り替えを考える方に向いています。

    ラジカル制御形塗料

    色のもと(顔料)に使われる酸化チタンは、紫外線を浴びると「ラジカル」という、樹脂を壊す物質を出します。ラジカル制御形は、このラジカルを閉じ込めて、塗膜の劣化を遅らせる工夫がされた塗料です。

    値段はシリコンと大きく変わらないのに、チョーキングが出にくく、シリコンより長持ちが期待できるのが強みです。日本ペイントの「パーフェクトトップ」がその代表です。

    土居建装の場合

    一番ご提案が多いのはラジカル制御形(日本ペイント パーフェクトトップ)です。シリコンとほぼ同じ金額で、もう一段長持ちが期待できるからです。もちろん、ご予算やご希望に合わせて、シリコン・フッ素・無機からもお選びいただけます。

    フッ素・無機は、どんな人に向いているか

    フッ素・無機は、紫外線に非常に強い樹脂を使った高耐久の塗料です。1回の工事は高くなりますが、塗り替えの回数を減らせます。

    ✓
    この先20年以上、今の家に住むつもり塗り替えの回数が減るほど、足場代(1回15〜20万円前後)も減る
    ✓
    次の塗り替えをできるだけ先にしたい高い所の多い3階建てや、足場を組みにくい家は特に
    ✓
    日当たりが強く、前回の塗装が早く傷んだ南面・西面の色あせが早かった家

    一方で、フッ素・無機は塗膜が硬いため、ひび割れの多いモルタル外壁では、建物の動きについていけずに割れることがあります。外壁の種類と状態を見てから決めるのが大事です。

    水性か油性か、1液か2液か

    見積書には、樹脂の種類のほかに「水性」「1液」などと書かれていることがあります。これも塗料の違いです。

    種類どんな塗料か特ちょう
    水性水で薄める塗料においが少ない。住みながらの工事でも安心。今の外壁は水性が主流
    油性(溶剤)シンナーで薄める塗料密着力が強く、鉄部・屋根などに向く。においは強め
    1液缶を開けてそのまま使う扱いやすく、余っても保管できる
    2液使う直前に2つの液を混ぜる硬くて強い塗膜。ただし混ぜたら数時間で使い切る必要がある

    「水性だから弱い」ということはありません。今の水性塗料は性能が上がっていて、外壁なら水性で十分なことがほとんどです。どれを使うかは、外壁の材料・場所・状態を見て職人が決めます。

    高い塗料でも長持ちしない3つのケース

    どんなに良い塗料を選んでも、次の3つのどれかがあると、書いてある年数はもちません。

    ✓
    ① 下塗りが合っていない・省かれている塗料の性能は、外壁にしっかりくっついて初めて出る。下塗りは外壁の状態で選ぶもの
    ✓
    ② 塗る量(回数・厚み)が足りない上塗り2回で決められた厚みになる。1回だと年数は半分近くになる
    ✓
    ③ シーリング(目地)が先に切れるサイディングの目地のシーリングが10年で切れると、外壁が20年もつ塗料でもそこから水が入る

    現場からの本音

    フッ素や無機を選ぶなら、サイディングの目地も高耐久のシーリング材にそろえるのがおすすめです。外壁の塗料だけ20年もっても、目地が10年で切れたら、結局10年で足場を組むことになります。「塗料だけ高いもの」は、一番もったいない選び方です。

    あと何年住むかで選ぶ

    迷ったときは、「あと何年この家に住むか」「次の塗り替えを何年後にしたいか」で考えると決めやすくなります。

    こんな方におすすめの塗料次の塗り替えの目安
    10年くらいで、また見直したいシリコン10〜15年後
    値段は抑えたいけど、少しでも長くもたせたいラジカル制御形12〜15年後
    20年以上住む。塗り替えの回数を減らしたいフッ素15〜20年後
    一番長くもたせたい。3階建てで足場代が高い無機20年以上

    土居建装の場合

    土居建装では、使う塗料に合わせて自社保証(シリコン3年/ラジカル5年/フッ素・無機7年)をお付けしています。さらに日本ペイントの対象塗料を使った工事には、塗料の発注数と塗った面積が合っていればメーカーの「グッジョブ保証」が付きます。保証の中身は、お見積もりのときに直接ご説明します。

    まとめ

    ✓
    塗料のグレードは「樹脂」の違い。紫外線に強いほど長持ち塗った直後の見た目はほぼ同じ。差は5年後、10年後に出る
    ✓
    一番選ばれているのはシリコンとラジカル制御形ラジカルはシリコンとほぼ同じ値段で、もう一段長持ち
    ✓
    フッ素・無機は、長く住む家・足場代が高い家に向くただし外壁の種類と状態を見てから決める
    ✓
    高い塗料でも、下塗り・塗る量・シーリングが悪いと長持ちしない塗料とシーリングの寿命はそろえる

    「見積もりにいろいろな塗料が書いてあって、どれが良いか分からない」という方は、見積書の写真を送ってください。塗料の名前とグレード、何年くらいもつものか、見て説明します。

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    土
    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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  • 外壁の色選びで失敗しないコツ|色見本と仕上がりが違う理由、汚れが目立たない色、ツヤの決め方を一級塗装技能士が解説

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    外壁塗装の基礎知識

    外壁の色選びで失敗しないコツ

    色見本と仕上がりが違う理由、汚れが目立たない色、ツヤの決め方を一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「カタログで選んだ色なのに、塗ってみたら思ったより明るかった」
    「せっかく塗ったのに、2年で汚れが目立ってきた」

    外壁塗装で、工事が終わってから一番後悔が多いのが色選びです。塗料のグレードや工事の中身は職人が責任を持てますが、色だけはお客様に決めていただくもの。だからこそ、決める前に知っておいてほしいことがあります。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、色見本と仕上がりが違って見える理由、汚れが目立ちにくい色、ツヤの決め方、失敗しない決め方の順番を、現場の目線でお伝えします。

    この記事の内容

    1色選びの失敗で一番多いのは「思ったより明るい・派手」

    2色見本は小さいほどウソをつく(面積効果)

    3汚れが目立ちにくい色・目立つ色

    4白・黒・原色を選ぶときの注意

    5ツヤあり?ツヤなし?

    6屋根・サッシ・玄関ドアとの組み合わせ

    7失敗しない色の決め方(順番)

    8まとめ

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    色選びの失敗で一番多いのは「思ったより明るい・派手」

    塗り替えのあとに「イメージと違った」と言われるとき、ほとんどは「思ったより明るい」「思ったより派手」です。「思ったより暗い」はめったにありません。

    理由は2つ。1つは、色は面積が大きくなるほど明るく・鮮やかに見えること。もう1つは、カタログは室内の照明で見て、外壁は太陽の光の下で見ることです。どちらも、仕上がりを実物より暗く想像させる方向に働きます。

    現場からの本音

    色は塗ってしまうと戻せません。塗り直すには、もう一度足場を組んで、もう一度3回塗る費用がかかります。だから土居建装では、色決めに一番時間をかけてもらうようにしています。急いで決めて得することは1つもありません。

    色見本は小さいほどウソをつく(面積効果)

    同じ色でも、小さい面積と大きい面積では違って見えます。これを「面積効果」といいます。

    見る大きさ見え方注意
    カタログの色見本(2〜3cm角)実際より暗く・地味に見えるこれだけで決めない
    A4サイズの見本板だいぶ近づくが、まだ少し暗く見える必ず屋外で、壁に当てて見る
    実際の壁(1軒分)一番明るく・鮮やかに見えるこれが本当の仕上がり

    対策は簡単で、「気に入った色より、1段階か2段階暗い(落ち着いた)色を選ぶ」ことです。特に明るい色・鮮やかな色ほど、この差が大きく出ます。

    もう1つ大事なのが、見本板は屋外で、太陽の光で、壁に当てて見ること。室内の照明の下で見た色と、外で見た色は別物です。できれば、晴れの日と曇りの日、朝と夕方で見比べてください。

    汚れが目立ちにくい色・目立つ色

    外壁の汚れは、雨に混じったホコリ・排気ガス・コケが主です。汚れそのものは薄い灰色〜黒っぽい色なので、それに近い色ほど目立ちません。

    汚れの目立ちにくさ色理由
    ◎ 目立ちにくい薄いグレー、ベージュ、アイボリー、薄いブラウン汚れの色に近い。色あせも目立ちにくい
    ○ ふつう濃いグレー、濃いブラウン、グリーン系汚れは目立たないが、色あせ・白っぽいスジが出やすい
    △ 目立ちやすい真っ白、真っ黒、赤・青などの原色白は黒い汚れが、黒は白い汚れ(雨だれ・チョーキング)が目立つ

    迷ったときは、薄いグレー・ベージュ系が一番失敗が少ないです。どんな屋根・サッシとも合わせやすく、10年後に見ても古く見えにくい色です。

    白・黒・原色を選ぶときの注意

    ✓
    真っ白きれいだが、雨だれ・コケ・排気ガスの黒い汚れが一番目立つ。白を使うなら、少しグレーやベージュが入った「オフホワイト」に
    ✓
    真っ黒・濃紺引き締まって見えるが、熱を吸って外壁の温度が上がりやすい。色あせ・チョーキングが白く目立つ。汚れは意外と出る
    ✓
    赤・青・黄などの原色色あせが早い。塗料の中でも原色は紫外線に弱い色が多い。面積効果で一番「派手になりすぎた」が起きやすい
    ✓
    流行の色10年以上つき合う色。今の流行より、10年後にも古く見えないかで考える

    現場からの本音

    濃い色・原色は、塗料メーカーの「標準色」に入っていないことが多く、特注の調色になって値段が上がることがあります。また、濃い色は塗料によっては「この色は対応できません」と言われることもあります。決める前に、その色がその塗料で出せるか確認します。

    ツヤあり?ツヤなし?

    外壁の塗料は、ツヤの強さを選べるものが多いです。ツヤあり・7分ツヤ・5分ツヤ・3分ツヤ・ツヤ消しといった段階があります。

    ツヤ見た目長持ち・汚れ
    ツヤあり光沢がある。新築のように見える。人によっては「テカテカして安っぽい」と感じる一番汚れにくく、一番長持ち。表面がなめらかで汚れがつきにくい
    7分〜5分ツヤ少し光る程度。落ち着いて見えるツヤありよりやや落ちるが、十分
    3分ツヤ〜ツヤ消しマットで上品。塗った感じが出ないツヤを消す材料を混ぜるぶん、汚れやすく、やや耐久性が落ちることがある

    ツヤは2〜3年でだんだん落ちてきます。「ツヤありは光りすぎでは」と心配される方が多いですが、塗った直後が一番強く、自然に落ち着いていきます。長持ちを優先するなら、ツヤありか7分ツヤをおすすめしています。

    屋根・サッシ・玄関ドアとの組み合わせ

    外壁の色は単体で決めるものではなく、屋根・サッシ(窓枠)・玄関ドア・雨樋との組み合わせで決まります。今回塗り替えないものの色に合わせるのがコツです。

    ✓
    サッシ(窓枠)の色を先に見るサッシは塗り替えないことがほとんど。白・シルバー・ブラック・ブロンズ。この色と喧嘩しない外壁色を選ぶ
    ✓
    屋根との相性屋根も同時に塗るなら、屋根は外壁より濃い色にすると落ち着く。屋根が明るいと家が軽く見える
    ✓
    2色使いは「上下」か「凹凸」で分ける1階と2階で分ける、出っ張った部分だけ変える。同じ系統の濃淡にすると失敗しにくい。まったく違う色の組み合わせは難しい
    ✓
    付帯部(雨樋・破風・軒天)の色ここは外壁と屋根の間をつなぐ色。サッシの色に合わせるとまとまる
    ✓
    近所の家との調和地域によっては景観の決まりがあるところも。極端に浮く色は避ける

    失敗しない色の決め方(順番)

    土居建装で色を決めていただくときは、この順番で進めています。順番を飛ばさないのが一番の失敗防止です。

    順番やることポイント
    1カタログ・施工写真で好きな系統を3つくらいに絞るここではまだ決めない
    2A4の見本板を取り寄せる塗料メーカーから無料で取り寄せられる
    3見本板を屋外・壁に当てて見る。晴れ・曇り・朝・夕室内では見ない
    4気に入った色の1段階暗い色も一緒に見る面積効果を先に見込む
    5サッシ・屋根・玄関ドアと並べて見る写真に撮って全体で見る
    6決める。色番号を見積書・契約書に書く「白っぽい色」ではなく番号で残す

    土居建装の場合

    色決めでは、A4の見本板を取り寄せて、お客様の家の壁に当てて一緒に見ます。パソコンで作ったカラーシミュレーションもお見せしますが、画面の色は実物とズレるので、あくまで「雰囲気を見るもの」とお伝えしています。最後は必ず本物の見本板で決めていただきます。決めた色は色番号で契約書に残し、「思っていたのと違う」を防いでいます。

    まとめ

    ✓
    失敗で一番多いのは「思ったより明るい・派手」色は面積が大きいほど明るく見える。1段階暗い色を選ぶ
    ✓
    見本板は屋外で、壁に当てて、時間帯を変えて見る室内の照明では別の色に見える
    ✓
    汚れが目立ちにくいのは薄いグレー・ベージュ系真っ白・真っ黒・原色は覚悟がいる
    ✓
    ツヤありが一番長持ち。ツヤは2〜3年で落ち着く長持ち優先ならツヤありか7分ツヤ
    ✓
    サッシ・屋根・玄関ドアと一緒に決める。色番号を契約書に残す外壁だけで決めない

    「この色にしたいけど、うちの屋根と合うか分からない」「見本板をどこで取り寄せればいいか分からない」という方は、家の写真と気になっている色を送ってください。職人の目で、合うかどうか・汚れが目立たないかをお伝えします。

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    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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  • 外壁の種類別の注意点|サイディング・モルタル・ALC・タイル、うちの壁はどこを見ればいい?一級塗装技能士が解説

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    外壁塗装の基礎知識

    外壁の種類別の注意点

    サイディング・モルタル・ALC・タイル、うちの壁はどこを見ればいい?一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「うちの外壁って、何でできてるの?」
    「サイディングとモルタル、塗り替えで何が違うの?」

    外壁は、材料によって傷み方も、見るべき場所も、塗装のやり方も違います。同じ「外壁塗装」でも、サイディングとモルタルでは工事の中身が変わります。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、よくある5種類の外壁の見分け方と、それぞれ「どこを見れば傷みが分かるか」「塗装で気をつけること」を、現場の目線でお伝えします。

    この記事の内容

    1まず「うちの壁」はどれ?見分け方

    2窯業系サイディング:目地のシーリングが命

    3金属サイディング:サビとへこみ

    4モルタル:ひび割れ(クラック)を見る

    5ALC:目地と水の吸い込み

    6タイル:塗らない。目地と浮きを見る

    75種類の比較表

    8まとめ

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    まず「うちの壁」はどれ?見分け方

    まず、ご自宅の外壁がどれかを知るところからです。近くで見ると、だいたい見分けがつきます。

    外壁の種類見た目の特ちょう見分けるコツ
    窯業系(ようぎょうけい)サイディング板を貼り合わせた壁。レンガ調・石目調・木目調など柄が豊富縦にゴムのような目地(シーリング)が一定間隔で入っている。今の家の7割以上がこれ
    金属サイディング金属の板。表面がつるっとしていて軽い叩くと金属の音がする。継ぎ目が少ない
    モルタル継ぎ目のない一枚の壁。ざらざら・でこぼこの吹き付け仕上げが多い目地がない。築25年以上の家に多い
    ALC厚いコンクリートのパネル。表面はモルタルに似ている目地が縦横に格子状に入っている。パネル1枚が大きい
    タイル焼き物のタイルを貼った壁表面が硬く、ツヤがあり、水をはじく

    迷ったときは、壁の写真(全体と、目地のアップ)を送ってもらえれば、写真で判断できます。

    窯業系サイディング:目地のシーリングが命

    窯業系サイディングは、セメントに繊維を混ぜて板にした外壁です。板の表面には工場で塗装がしてあり、その塗装が切れると板が水を吸って傷みます。

    見るところ

    ✓
    目地のシーリング(コーキング)ひび・やせ・はがれ・切れ。塗装より先にシーリングが切れることが多い(7〜10年が目安)
    ✓
    板の反り・浮き板の端が浮いている、釘が浮いている。水を吸って反った証拠
    ✓
    チョーキング(手に白い粉がつく)表面の塗装が終わっている合図
    ✓
    板の割れ・欠け釘のまわり、窓のまわりに出やすい

    塗装で気をつけること

    シーリングの打ち替えとセットで考えるのが基本です。外壁だけ塗ってシーリングを残すと、目地から水が入って、せっかくの塗装の内側から傷みます。また、板の表面が「光沢のある特殊な塗装(無機系・光触媒など)」の場合は、専用の下塗りでないと塗料がくっつきません。

    現場からの本音

    サイディングの家で一番多い相談が「壁は大丈夫そうだけど、目地が切れている」です。実は、それが正解の見方です。サイディングは目地から傷む。目地を見て切れていたら、塗り替えの時期が近いと思ってください。

    金属サイディング:サビとへこみ

    金属サイディングは、鉄やアルミの板の裏に断熱材が入った外壁です。軽くて丈夫ですが、金属なのでサビと傷が弱点です。

    見るところ

    ✓
    サビ(特に下の方・切り口・傷のところ)赤サビが出たら塗装が切れている。白サビ(アルミ)も同じ
    ✓
    へこみ・傷物が当たったところから塗装がはがれ、サビが広がる
    ✓
    継ぎ目・角のシーリング数は少ないが、切れると水が入る

    塗装で気をつけること

    サビをしっかり落として、金属用の下塗り(サビ止め)を塗ることが一番大事です。ここを省くと、上の塗料がすぐにはがれます。表面がつるつるなので、密着させる下塗りの選び方も重要です。

    モルタル:ひび割れ(クラック)を見る

    モルタルは、砂とセメントを混ぜて塗った、継ぎ目のない外壁です。築25年以上の家に多く、ひび割れ(クラック)が最大の弱点です。

    見るところ

    ひびの幅呼び方どうするか
    0.3mm未満(髪の毛くらい)ヘアクラック塗装で埋められる。下塗りにひびを埋めるフィラーを使う
    0.3mm以上構造クラック塗装だけではふさげない。ひびをVカットしてシーリングで埋めてから塗る
    壁を押すとふかふか・浮いている浮き・はく離塗装の前に、浮いた部分を落として塗り直す必要がある

    塗装で気をつけること

    ひびの幅で工事の中身が変わるので、現地調査でひびの幅を測ることが大事です。見積書に「クラック補修」の項目があるかどうかも見てください。また、フッ素や無機のような硬い塗料は、モルタルの動きについていけず割れることがあるので、ひびの多い家は弾性のある塗料を選ぶ方が安心です。

    現場からの本音

    モルタルの家で「ひびが気になる」と言われたら、まず幅を測ります。ヘアクラックなら塗装で十分、0.3mmを超えていたら補修が要る。ここを見ずに「塗れば大丈夫」と言う業者は、あとでひびが浮いて出てきます。

    ALC:目地と水の吸い込み

    ALC(軽量気泡コンクリート)は、中に小さな気泡がたくさん入った厚いコンクリートのパネルです。丈夫で燃えにくい反面、気泡があるので、塗装が切れると水をよく吸います。

    見るところ

    ✓
    パネルの目地(縦横の格子)ひび・やせ・はがれ。目地の数が多いので、ここから水が入りやすい
    ✓
    表面の白い粉・色あせ塗装が終わり、水を吸い始めている合図
    ✓
    パネルの欠け・ひび角や窓まわりに出やすい
    ✓
    コケ・藻北面や日陰。水を吸っている証拠

    塗装で気をつけること

    ALCは目地の量が多いので、シーリングの費用がサイディングより大きくなりがちです。また、水を吸いやすいので、下塗りをしっかり吸わせて、塗膜で水を止めることが大事です。

    タイル:塗らない。目地と浮きを見る

    タイルの外壁は、焼き物なのでタイルそのものは塗装しません。塗る必要がないのがタイルの良さです。ただし、「メンテナンスがいらない」わけではありません。

    見るところ

    ✓
    目地(タイルとタイルの間)ひび・やせ。ここから水が入って、裏のタイルが浮く
    ✓
    タイルの浮き・はがれ叩くと軽い音がする。落ちると危険
    ✓
    サッシまわりのシーリングここは塗装ではなくシーリングの打ち替え

    気をつけること

    タイルの家の工事は、目地の補修・浮いたタイルの貼り直し・シーリングの打ち替えが中心です。「タイルを塗装しましょう」と言われたら、理由を聞いてください。

    5種類の比較表

    外壁塗り替えの目安要注意の症状塗装のポイント
    窯業系サイディング10〜15年目地の切れ、板の反りシーリング打ち替えとセット。表面の種類に合う下塗り
    金属サイディング10〜15年サビ、へこみサビ落としと金属用の下塗り
    モルタル10〜15年ひび割れ、浮きひびの幅を測って補修。弾性のある塗料
    ALC10〜15年目地の切れ、水の吸い込み目地が多い。下塗りで水を止める
    タイル塗装は不要目地の切れ、タイルの浮き塗らずに目地・浮き・シーリングの補修

    土居建装の場合

    現地調査では、まず外壁の種類を確かめて、その外壁で傷みやすい場所を重点的に見ます。サイディングなら目地、モルタルならひびの幅、金属ならサビ。見た結果は写真つきでお渡しし、見積書には「何を補修して、どの下塗りを使うか」まで書きます。

    まとめ

    ✓
    外壁は5種類。まず「うちの壁」がどれかを知る目地の入り方で見分けられる
    ✓
    サイディングとALCは目地、モルタルはひび、金属はサビを見る外壁ごとに傷みやすい場所が違う
    ✓
    塗装の中身は外壁で変わる。下塗りと補修が要見積書に補修の項目があるか
    ✓
    タイルは塗らない。目地と浮きを補修する「タイルを塗る」と言われたら理由を聞く

    「うちの壁がどれか分からない」「この症状は大丈夫?」という方は、壁の写真(全体と、目地やひびのアップ)を送ってください。外壁の種類と、今どのくらい傷んでいるかを見てお伝えします。

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    土
    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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  • 台風・雹・雪の被害、火災保険で屋根や外壁の修理費が出ることがあります|風災・雹災・雪災の対象になる被害・ならない被害と、申請の流れを一級塗装技能士が解説

    営業電話は一切お断りしています。個人のお客様のみ/お見積もり無料
    屋根・外壁の被害と火災保険

    台風・雹・雪の被害、火災保険で屋根や外壁の修理費が出ることがあります

    風災・雹災・雪災の対象になる被害・ならない被害と、申請の流れを一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「台風で屋根の板金が飛んだ」「雹(ひょう)でカーポートに穴があいた」「雪で雨樋が曲がった」

    こういう被害は、ご加入の火災保険で修理費が出ることがあります。火災保険は火事だけの保険ではなく、多くの契約に「風災・雹災・雪災」の補償が入っているからです。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、どんな被害が対象になるのか、対象にならないのはどんな場合か、申請はどう進めるのかを、現場の目線でお伝えします。土居建装は保険の代理店ではありません。申請はご本人で行っていただく前提で、職人として知っておいてほしいことをまとめています。

    この記事の内容

    1火災保険は「火事」だけの保険ではない

    2対象になる被害・ならない被害

    3屋根・外壁でよくある「風災」の被害

    4申請の流れ(ご自身で申請できます)

    5気をつけること:時効・免責・「今なら無料」の業者

    6土居建装ができること

    7まとめ

    →無料相談はこちら

    火災保険は「火事」だけの保険ではない

    火災保険は名前のとおり火事の保険ですが、一般的な住宅の火災保険には、自然災害の補償がセットで入っていることがほとんどです。

    補償の名前どんな被害か屋根・外壁での例
    風災台風・強風・竜巻など、風による被害棟板金が飛んだ、瓦がずれた、雨樋が外れた
    雹災(ひょうさい)雹(ひょう)による被害カーポートや波板に穴、スレート屋根の割れ
    雪災雪の重み・落雪による被害雨樋が曲がった、カーポートがつぶれた

    この3つは「風災・雹災・雪災」で1つの枠になっていることが多く、どれか1つに入っていれば、ほかの2つも同じ扱いです。まずは保険証券(または保険会社のアプリ・マイページ)で、この枠が入っているかを見てください。

    現場からの本音

    屋根の上の被害は、地上からは見えません。台風のあと「何も変わっていない」と思っていても、棟板金の釘が浮いていたり、瓦が1枚ずれていたりします。台風・大雪のあとは、一度は屋根を見てもらうのが、雨漏りを防ぐ一番の近道です。

    対象になる被害・ならない被害

    火災保険の風災などは、「突発的・偶発的に起きた自然現象による被害」が前提です。ここを分けて考えると、対象になるかどうかが見えてきます。

    対象になりやすい対象にならない
    原因台風・突風・雹・大雪など、いつ起きたか分かる自然現象経年劣化(古くなってサビた・割れた)、施工不良
    地震—地震・噴火・津波の被害は火災保険の風災では出ません(地震保険の範囲)
    時期被害から3年以内の請求3年を過ぎたもの(時効)
    金額免責(自己負担)の条件を超えたもの免責の範囲内の小さな被害

    一番多いのが、「経年劣化」との線引きです。古くなって傷んだところは、風で飛んでも「もともと劣化していた」と判断されることがあります。逆に、まだ傷んでいない部分が台風で飛んだなら、風災として認められやすくなります。最終的に判断するのは保険会社です。

    屋根・外壁でよくある「風災」の被害

    現場でよく見る、風災・雹災・雪災の被害はこんなものです。

    ✓
    棟板金(むねばんきん)の飛散・浮き屋根のてっぺんの金属の板。台風で一番飛びやすい。釘が浮いてバタつくところから始まる
    ✓
    瓦のずれ・割れ・飛散強風であおられてずれる。1枚でも下地に水が入る
    ✓
    スレート屋根の割れ・欠け飛来物や雹で割れる。放っておくと雨漏り
    ✓
    雨樋の変形・外れ雪の重み、強風。樋が外れると外壁に水が回る
    ✓
    波板・カーポート・テラス屋根の破損雹で穴があく、強風で飛ぶ。被害が分かりやすい
    ✓
    外壁のひび・穴(飛来物)看板や隣家の物が飛んできて当たった

    ポイントは、被害の写真を「直す前に」撮っておくことです。直してしまうと、被害の証拠がなくなります。ご自身で撮れない高い所は、点検のときに土居建装が撮影します。

    申請の流れ(ご自身で申請できます)

    申請は、ご本人が保険会社に連絡して進めます。難しいものではありません。流れはこうです。

    順番やることだれが
    1被害を見つけたら、写真を撮る(直す前に)ご本人・土居建装
    2保険会社(または代理店)に電話し「風災で申請したい」と伝えるご本人
    3保険会社から届く申請書類に記入するご本人
    4被害の写真と修理の見積書を添えて提出する見積書と写真は土居建装が作成
    5必要なら保険会社の鑑定人が現地を見に来る保険会社
    6保険金の金額が決まり、振り込まれる保険会社
    7保険金が出てから、修理をするか決めるご本人

    順番で大事なのは「保険金が決まってから工事の契約をする」ことです。先に契約してしまうと、保険金が出なかったときに全額自己負担になります。

    気をつけること:時効・免責・「今なら無料」の業者

    ✓
    時効は3年被害を受けた日から3年で請求できなくなる。自費で直したあとでも、3年以内で写真と領収書があれば請求できる可能性がある
    ✓
    免責(自己負担)には2つの方式がある「20万円以上の被害なら全額出る(20万円未満は出ない)」方式と、「決めた免責額(5万円など)を引いた分が出る」方式。どちらかは保険証券に書いてある
    ✓
    「保険で必ず出ます」と言い切る業者には注意保険金が出るかどうかは保険会社が決める。工事前に「無料」と言い切ることはできない。先に契約を迫る業者は断る
    ✓
    申請代行の「手数料」に注意保険金の30〜40%を手数料として取る業者がいる。申請はご本人でできるもので、代行は必要ない
    ✓
    保険金は「修理費」として使うもの保険金を受け取って修理しないと、次の被害のときに支払われないことがある

    現場からの本音

    火災保険の話は、悪い使われ方が多い分野です。「今なら保険で無料」と訪問してくる業者がいたら、その場で決めないでください。保険会社に自分で電話するのが一番確実で、お金もかかりません。

    土居建装ができること

    土居建装は保険の代理店ではなく、申請の代行もしません。職人としてできるのは、保険会社に出すための材料をきちんと作ることです。

    土居建装の場合

    火災保険が使える可能性のある箇所は、写真と見積書をきちんとお作りしてお渡しします。申請はご本人で。手数料はいただきません。

    点検で見つけた被害は、「風災の可能性があるところ」と「経年劣化のところ」を分けてお伝えします。全部が保険で出るような言い方はしません。

    まとめ

    ✓
    火災保険には「風災・雹災・雪災」の補償が入っていることが多いまず保険証券を確認
    ✓
    対象は「突発的な自然現象」の被害。経年劣化・地震は対象外地震は地震保険の範囲
    ✓
    写真は直す前に撮る。申請はご本人で。契約は保険金が決まってから順番を守れば損をしない
    ✓
    時効は3年。免責の方式は保険証券に書いてある自費で直したあとでも3年以内なら請求できる可能性
    ✓
    「保険で無料」「申請代行で手数料」の業者は断る保険会社に自分で電話するのが一番確実

    「台風のあと、屋根がどうなっているか見てほしい」「これは保険の対象になるのか知りたい」という方は、被害の写真を送ってください。風災の可能性があるかどうか、職人の目で見てお伝えします。

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    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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  • 外壁塗装の費用100万円の内訳|足場・シーリング・3回塗り、何にいくらかかるかを一級塗装技能士が解説

    ※営業電話は一切お断りしております。個人のお客様のお見積もりのみ承っております。

    「外壁塗装って、なんで100万円もするの?」「塗料代なんて、そんなにしないでしょ?」「見積書を見ても、どこにお金がかかっているのか分からない」

    外壁塗装の見積もりを初めて見た方は、ほぼ全員がこう感じます。実際、一般的な2階建てのお家で税込100〜130万円くらいが相場です。決して安い買い物ではありません。

    ただ、この100万円は「塗料代」ではありません。足場・洗浄・養生・シーリング・下地補修・3回の塗装・付帯部・諸経費と、10前後の項目の積み重ねです。この記事では、その内訳を一つずつ、金額の目安つきで説明します。読み終わるころには、手元の見積書のどこを見ればいいかが分かるはずです。

    この記事の内容

    1. 100万円の中身をざっくり:何に何割かかっているか
    2. 項目ごとの内訳と金額の目安
    3. 金額を一番左右するのは「塗料のグレード」と「面積」
    4. 見積書に「一式」が多いと危ない理由
    5. 高くなる家・安くなる家
    6. 正しい安くし方と、やってはいけない削り方
    7. まとめ

    1. 100万円の中身をざっくり:何に何割かかっているか

    まず全体像です。細かい項目に入る前に、「だいたい何にどれくらい」を押さえておくと、見積書が読みやすくなります。

    かたまり 割合の目安 中身
    塗装工事(3回塗り) 約40% 下塗り・中塗り・上塗りの手間と塗料代
    足場 約20% 組立・解体・メッシュシート
    シーリング・下地補修 約15% 目地・窓まわりの打ち替え、ひび割れの補修
    付帯部の塗装 約10% 雨樋・破風・軒天・雨戸・水切りなど
    高圧洗浄・養生 約5% 汚れ落としと、塗らない所を守るビニール張り
    諸経費 約5〜10% 廃材処分・運搬・保険・駐車場など

    意外に思われるのは、塗料そのものの材料代は全体の2割前後だという点です。残りは「人の手間」と「安全に、きれいに塗るための準備」です。だから「塗料代なんてそんなにしない」は正しくて、それでも100万円かかるのです。

    2. 項目ごとの内訳と金額の目安

    ここからが本題です。一般的な2階建て・延床30坪前後・外壁面積150㎡くらいのお家を例に、項目ごとの目安を出します。お家の大きさ・傷み具合・塗料で上下するので、あくまで「だいたいこの辺」として見てください。

    項目 単価の目安 例の家では ポイント
    仮設足場 700〜1,000円/㎡ 18〜25万円 足場面積(外周+8m)×高さ で計算。㎡数が書いてあるか
    高圧洗浄 150〜300円/㎡ 2〜4万円 チョーキングの粉・コケを落とす。ここを省くと塗料がくっつかない
    養生 一式 3〜5万円 3〜5万円 窓・床・車・植木をビニールで守る。仕上がりの境目のきれいさはここで決まる
    シーリング打ち替え 800〜1,200円/m 10〜18万円 サイディングの目地・窓まわり。「打ち替え」か「増し打ち」かで単価が違う
    下地補修 傷みによる 1〜5万円 ひび割れ、欠け、浮きの補修。現地調査でどこまでやるか決める
    下塗り 600〜900円/㎡ 9〜13万円 外壁と上塗りをくっつける。下塗り材の商品名が書いてあるか
    中塗り+上塗り 1,800〜5,000円/㎡
    (塗料で変わる)
    27〜45万円 2回分の金額。上塗り塗料の商品名が書いてあるか。次の項目で詳しく
    付帯部塗装 部位ごとにm・㎡単価 8〜15万円 雨樋・破風・軒天・雨戸・水切り・シャッターボックスなど。抜けている部位がないか
    諸経費 総額の5〜10% 5〜10万円 廃材処分・運搬・保険・駐車場代。何が入っているか聞いていい
    合計(税込) 約100〜130万円 外壁のみ。屋根を同時にやる場合は別途

    見てほしいのは、「塗装」が下塗りと中塗り・上塗りの2行に分かれていることです。この2つは使う塗料が違うので、まともな見積書なら別の行になります。「塗装工事一式」と1行にまとまっている見積書は、何を何回塗るのかが分かりません。

    現場からの本音

    相見積もりで「A社は90万、B社は120万」と差が出たとき、単価の差だと思う方が多いですが、実際に見比べると面積(数量)が違うことがよくあります。同じ家なら、外壁の面積は誰が測っても大きくは変わらないはずです。安いほうの見積書の㎡数が明らかに少なければ、それは安いのではなく「塗る所が少ない」だけです。

    3. 金額を一番左右するのは「塗料のグレード」と「面積」

    内訳の中で、お客様が選べて、しかも金額が大きく動くのが上塗り塗料のグレードです。同じ150㎡の家でも、塗料で20〜30万円変わります。

    グレード 中塗り+上塗りの単価目安 もつ年数の目安 向いている人
    シリコン 1,800〜2,500円/㎡ 10〜13年 費用を抑えたい。10年後にまた塗る前提
    ラジカル制御 2,200〜3,000円/㎡ 12〜15年 今いちばん選ばれている。値段と持ちのバランス
    フッ素 3,000〜4,500円/㎡ 15〜20年 次の塗り替えをできるだけ先にしたい
    無機 3,500〜5,000円/㎡ 20年前後 長く住む家。足場代を払う回数を減らしたい

    「高い塗料=ぼったくり」ではありません。足場代は塗料に関係なく毎回かかるので、長く持つ塗料にして塗り替えの回数を減らすほうが、30年で見るとトータルは安くなることが多いです。逆に「あと10年で建て替える」なら、シリコンで十分です。ここは住む年数で決めるところです。

    もう一つが面積です。外壁の面積は「延床面積 × 1.2〜1.5」くらいが目安になります。30坪(約100㎡)の家なら外壁120〜150㎡。見積書の㎡数がこれと大きくズレていたら、測り方を聞いてみてください。

    4. 見積書に「一式」が多いと危ない理由

    「一式」は便利な言葉です。養生や諸経費のように、数量で出しにくいものに使う分には問題ありません。危ないのは、数量で出せるものまで「一式」になっている見積書です。

    数量・単価が書いてあるべき項目 「一式」でも仕方ない項目
    ◯ 足場(㎡)
    ◯ 高圧洗浄(㎡)
    ◯ シーリング(m)
    ◯ 下塗り(㎡・商品名)
    ◯ 中塗り・上塗り(㎡・商品名)
    ◯ 付帯部(部位ごとに m か ㎡)
    △ 養生
    △ 下地補修(ただし内容は書いてほしい)
    △ 諸経費(中身を聞けば答えてくれるはず)
    △ 廃材処分

    「外壁塗装工事 一式 980,000円」と1行しかない見積書は、比べようがありません。何㎡を、何の塗料で、何回塗るのか。それが書いていない見積書には、あとから「それは含まれていません」が出てきやすいです。

    5. 高くなる家・安くなる家

    同じ「30坪」でも、金額は家によって変わります。見積もりが相場より高いとき、業者が悪いのではなく、家の条件で手間が増えていることも多いです。

    条件 なぜ変わるか
    3階建て 足場の面積が増え、高所作業の手間も増える。足場代だけで+5〜10万円
    隣との隙間が狭い 足場の組み方が特殊になる。塗る作業も窮屈で時間がかかる
    傷みが進んでいる ひび割れ補修、シーリング全打ち替え、下塗り2回など、下地の手間が増える
    窓が多い・形が複雑 養生とシーリングのm数が増える。凹凸が多いと塗る手間も増える
    屋根・付帯部を同時に 金額は上がるが、足場代が1回で済む。別々にやるより合計は安い
    早めに塗り替える 傷みが浅いうちなら下地補修が少なくて済む。放置するほど高くなる

    6. 正しい安くし方と、やってはいけない削り方

    「少しでも安くしたい」は当然です。ただ、削っていい所と、削ると数年後に倍かかる所があります。

    やっていい安くし方 やってはいけない削り方
    ◯ 屋根・付帯部・シーリングを同時にやって足場を1回にする
    ◯ 住む年数に合わせて塗料のグレードを選ぶ
    ◯ 相見積もりは「数量と塗料名」をそろえて比べる
    ◯ 職人直営の業者に頼む(営業マンの人件費がない)
    ◯ 傷みが浅いうちに塗る
    ✕ 下塗りを省く
    ✕ 上塗りを1回にする(2回塗り)
    ✕ シーリングを打ち替えず「増し打ち」で済ます
    ✕ 高圧洗浄を省く・乾く前に塗る
    ✕ 足場なしではしごで塗る
    ✕ 「今日契約なら30万引き」に乗る

    右の列は、どれも塗った直後には分かりません。3〜5年後に色あせ・はがれ・雨漏りで出てきて、次の塗り替えが早く来ます。足場代をもう一回払うことになるので、結局は高くつきます。

    土居建装の場合

    見積書は、足場・洗浄・シーリング・下塗り・中塗り・上塗り・付帯部を全部別の行にして、㎡数・m数と単価を書きます。塗料はメーカー名と商品名まで書きます。営業マンを置かず、現地調査から見積もり、施工、引渡し後の点検まで私一人で行っているので、その分の人件費は見積もりに乗っていません。「この行は何?」と聞かれたら、全部答えられる見積書しか出しません。

    7. まとめ

    • ✓ 外壁塗装の相場は税込100〜130万円くらい。塗料代は2割、残りは手間と準備
    • ✓ 大きな塊は「塗装4割・足場2割・シーリング下地1.5割・付帯部1割」
    • ✓ 金額を動かすのは塗料のグレードと面積。住む年数でグレードを決める
    • ✓ 足場・洗浄・シーリング・塗装・付帯部は、㎡・mと単価が書いてあるのが普通。「一式」だらけは要注意
    • ✓ 相見積もりの差は、単価より数量と項目の抜けを見る
    • ✓ 安くするなら「足場を1回で使い切る」「塗料で調整」。工程を削るのは結局高くつく

    「もらった見積書が高いのか安いのか分からない」「一式ばかりで中身が見えない」という方は、見積書の写真を送ってください。数量・塗料・抜けている項目がないかを見て、正直にお伝えします。他社さんの見積もりを見るだけでも大丈夫です。

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  • 外壁塗装の足場代はなぜ必要?相場の目安と「足場代無料」の中身を、足場作業主任者が解説

    ※営業電話は一切お断りしております。個人のお客様のお見積もりのみ承っております。

    「見積書の足場代、20万円もするの?」「塗るだけなのに、なんで足場がいるの?」「足場代無料って書いてある業者があったけど、あれは何?」

    外壁塗装の見積もりで、お客様が一番引っかかるのが足場代です。塗料でも工事でもない、終わったら外してしまうものに20万円近く払う。納得しにくいのは当然だと思います。

    この記事では、足場作業主任者の資格を持って自分で足場を組んでいる立場から、足場が何のためにあるのか、足場代はどう決まるのか、「足場代無料」の中身は何なのかを、現場の実際に沿って説明します。

    この記事の内容

    1. 足場は何のためにある?(安全・仕上がり・法律)
    2. 足場代の目安と、計算の仕方
    3. 「足場代無料」「足場代サービス」の中身
    4. 戸建てで使う足場の種類
    5. 足場がある間の暮らし:洗濯物・窓・車・防犯
    6. 近隣挨拶と、組立から解体までの流れ
    7. まとめ:足場は「一回で使い切る」のが一番安い

    1. 足場は何のためにある?(安全・仕上がり・法律)

    足場の役目は、大きく3つあります。順番に言うと、職人の安全、仕上がりの質、そして法律です。

    役目 足場があると 足場がないと
    安全 両手が使える。2階の軒下でも安定して作業できる はしごや脚立は片手がふさがる。落ちたら大けが
    仕上がり 壁の正面に立って、同じ距離・同じ力で塗れる。塗り残し・ムラが出にくい 届く所だけ、体をひねって塗る。軒天・雨樋の裏・窓まわりが雑になる
    法律 高さ2m以上の作業には、落ちないための作業床(足場)などが法律で義務づけられている 法律違反。事故が起きれば、お客様も巻き込まれる

    「安全のため」はよく言われますが、私が一番強調したいのは仕上がりです。塗装は「壁の正面に立てるかどうか」で出来が変わります。はしごの上で体をひねりながら塗った壁と、足場の上でまっすぐ向き合って塗った壁は、3年後に差が出ます。

    それと、高圧洗浄・シーリングの打ち替え・下塗り・中塗り・上塗り。外壁塗装は家の全面を最低5〜6回は行き来する仕事です。1回だけならはしごでも何とかなるかもしれませんが、6回はどう考えても無理です。

    現場からの本音

    足場は「組んであればいい」ものではありません。ガタつく足場、壁から離れすぎている足場、手すりのない足場では、職人は無意識に体を守る方に力を使います。そうなると塗りが雑になる。足場の組み方の質は、そのまま塗装の質に出ます。だから私は、自分の現場の足場は自分で組みます。

    2. 足場代の目安と、計算の仕方

    足場代は「一式いくら」ではなく、足場の面積 × 平米単価で決まります。ここを知っておくと、見積書の足場代が高いのか安いのかを自分で判断できます。

    足場の面積の出し方(目安)

    (家の外周 + 8m)× 高さ = 足場の面積
    ※外周に8mを足すのは、足場が壁から少し離れて組まれるため。高さは軒の高さに少し余裕を足します。

    項目 目安
    足場の平米単価 700〜1,000円/㎡くらい(組立・解体・運搬込み)
    飛散防止のメッシュシート 100〜200円/㎡くらい(足場代に含む業者も多い)
    一般的な2階建て(30坪前後) 足場面積 250〜300㎡ → 15〜25万円くらい
    高くなる条件 3階建て、隣との隙間が狭い、道路から遠くて資材が運びにくい、傾斜地

    見積書で見てほしいのは、足場の「㎡数」と「単価」が書いてあるかです。「足場一式 200,000円」としか書いていない見積書は、根拠が分かりません。㎡数が書いてあれば、上の計算で「うちの家ならだいたいこれくらい」と照らし合わせられます。

    3. 「足場代無料」「足場代サービス」の中身

    チラシやネットで「今なら足場代無料」「足場代サービス」という言葉を見たことがあると思います。はっきり言います。足場は無料にはなりません。材料の運搬、組立、解体に人と時間がかかる以上、誰かが払っています。

    「無料」のからくり 実際に起きていること
    ほかの項目に上乗せ 塗装の㎡単価や「諸経費」に足場代が溶け込んでいる。合計はほぼ同じか、むしろ高い
    どこかを削っている 上塗りを1回減らす、下塗りを省く、安い塗料に変える。「足場代分」を工事の中身で回収している
    足場そのものを省く はしご・脚立で塗る。安全面も仕上がりも、この記事の1番で書いた通り
    契約を急がせる材料 「今日決めてくれたら足場代無料」。値引きの理由が工事の中身と関係ない

    足場代は見積書に、面積と単価つきで正直に書いてあるのが一番安心です。「無料」と書いてある見積書ほど、ほかの行をよく見てください。

    4. 戸建てで使う足場の種類

    戸建ての塗装で使う足場は、ほとんどがくさび緊結式(けんけつしき)足場です。ハンマーでくさびを打ち込んで組む足場で、「ビケ足場」と呼ぶこともあります。

    種類 特徴 使う場面
    くさび緊結式足場 幅のある作業床と手すりがある。安定していて、両手で作業できる。組立・解体が早い 一般的な戸建て。基本はこれ
    単管足場 鉄パイプをクランプで組む。作業床が狭く、パイプの上に立つ形になる 隣との隙間が狭くて、くさび式が入らない所
    単管ブラケット足場 単管にブラケット(腕)をつけて板を渡す。単管足場より作業床が広い 狭い所で、少しでも作業床を確保したいとき

    隣の家との隙間が40〜50cmしかない、というお家は堺市周辺にも多いです。そういう場所は、くさび式が入らない面だけ単管で組むなど、家ごとに組み方を変えます。「うちは狭いから足場が組めないと言われた」という方も、一度ご相談ください。

    5. 足場がある間の暮らし:洗濯物・窓・車・防犯

    足場が組まれている期間は、だいたい2週間前後です。その間、暮らしの中で気をつけてほしいことをまとめます。

    こと どうなるか・どうすればいいか
    洗濯物 高圧洗浄の日と塗装の日は外に干せません。塗料のにおいやミストがつきます。部屋干しか、乾燥機をお願いします。干せる日・干せない日は工程表でお伝えします
    窓 塗装中は窓をビニールで養生するので、開けられない日があります。エアコンは使えます(室外機は養生しても動くようにします)
    車 敷地内の車は、高圧洗浄・塗装の日はカバーをかけるか、少し離れた所へ。飛散防止シートを張っていても、風向きで細かい塗料が飛ぶことがあります
    防犯 足場は2階の窓まで人が登れる状態です。工事期間中は2階の窓も必ず施錠してください。夜はメッシュシートで外から見えにくくなるので、なおさらです
    音 組立の日と解体の日は、金属を打つ音が出ます(各半日〜1日)。それ以外の日は静かです

    6. 近隣挨拶と、組立から解体までの流れ

    足場で一番トラブルになりやすいのは、実はお客様のお家ではなくお隣です。組立の音、メッシュシートで日当たりが変わる、隙間が狭ければお隣の敷地に少し入らせてもらうこともある。だから近隣挨拶は足場を組む前が鉄則です。

    順番 やること 目安
    1 近隣挨拶(工事の期間・音の出る日・連絡先を伝える) 組立の数日前
    2 足場の組立+メッシュシート張り 半日〜1日
    3 高圧洗浄 → 養生 → シーリング → 下塗り → 中塗り → 上塗り → 付帯部 10日前後(天気で前後)
    4 足場の上から最終チェック(塗り残し・タッチアップ)。解体前にお客様にも見てもらう 解体の前日〜当日
    5 足場の解体・搬出、周りの掃除、近隣へお礼 半日〜1日

    4番が大事です。足場を外してから「ここが塗れていない」と気づいても、もう手が届きません。だから解体の前に、足場の上から全部見て回ります。気になる所があれば、この段階で言ってください。

    土居建装の場合

    足場作業主任者の資格を持ち、自分の現場の足場は自分で組んでいます。近隣挨拶も、営業マンではなく、実際に工事をする私が自分で回ります。「音が出る日はこの日です」「何かあればこの番号に」と、現場を知っている人間が直接お伝えするのが一番トラブルが少ないからです。見積書には、足場の㎡数と単価を必ず書きます。

    7. まとめ:足場は「一回で使い切る」のが一番安い

    最後に、足場代を一番ムダにしない考え方をお伝えします。足場は組んでいる間に、高い所の工事を全部やってしまうのが一番得です。

    外壁だけ塗って、3年後に屋根を塗ろうとすると、足場代をもう一回払うことになります。屋根、雨樋、破風、軒天、シーリング。「まだ大丈夫かな」という所も、足場があるうちに一緒にやるほうが、トータルでは安くなることがほとんどです。

    • ✓ 足場は安全のためだけでなく、仕上がりのため。壁の正面に立てるかどうかで3年後が変わる
    • ✓ 足場代は「面積 × 単価」。一般的な2階建てで15〜25万円くらいが目安
    • ✓ 「足場代無料」は無料ではない。ほかの行に溶けているか、工事の中身が削られている
    • ✓ 工事中は2階の窓も施錠。洗濯物・車は工程表を見て
    • ✓ 解体前に、足場の上から一緒に最終チェック。外してからでは届かない
    • ✓ 屋根・付帯部・シーリングは、足場があるうちに一緒に。足場は一回で使い切る

    「見積書の足場代が妥当か見てほしい」「うちは隣との隙間が狭いけど、足場が組めるのか」という方は、見積書の写真やお家の写真を送ってください。足場を自分で組んでいる人間の目で、正直にお答えします。

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    土居建装 代表 土居。現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条。

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  • 外壁塗装の「3回塗り」って何?下塗り・中塗り・上塗りの役割と、2回塗りとの違いを一級塗装技能士が解説

    営業電話は一切お断りしています。個人のお客様のみ/お見積もり無料
    外壁塗装の基礎知識

    外壁塗装の「3回塗り」って何?

    下塗り・中塗り・上塗りの役割と、2回塗りとの違いを一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「見積書に『3回塗り』って書いてあるけど、何を3回塗るの?」
    「同じ色を2回塗る意味あるの?」

    外壁塗装は、1回で塗り終わるものではありません。役目の違う塗料を、順番に、乾かしながら重ねていく仕事です。ここを知っておくと、見積書の見方も、工事中に何をしているかも分かるようになります。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、3回塗りのそれぞれの役割、なぜ回数を減らしてはいけないか、本当に3回塗っているか確かめる方法を、現場の目線でお伝えします。

    この記事の内容

    13回塗りとは?1回ごとの役割

    2下塗り:外壁と塗料をくっつける「接着剤」

    3中塗り・上塗り:色と厚みで外壁を守る

    4乾燥時間:急ぐと全部ムダになる

    52回塗りにされると、どうなるか

    6本当に3回塗っているか、確かめる方法

    7まとめ

    →無料相談はこちら

    3回塗りとは?1回ごとの役割

    外壁塗装の基本は「下塗り1回+上塗り2回」の合計3回です。上塗りの1回目を「中塗り」、2回目を「上塗り」と呼ぶこともあります。同じことです。

    回呼び方使う塗料役割
    1回目下塗り下塗り材(シーラー・フィラー・プライマー)外壁と上の塗料をくっつける。傷んだ外壁を固める
    2回目中塗り(上塗り1回目)上塗り塗料(色のついた塗料)厚みを作る。色のムラをなくす
    3回目上塗り(上塗り2回目)中塗りと同じ塗料仕上げ。ツヤと防水の塗膜を完成させる

    ポイントは、1回目と2〜3回目は「別の塗料」だということ。下塗りは色を出すためではなく、くっつけるための塗料です。だから見積書には「下塗り材の商品名」と「上塗り塗料の商品名」の2つが書いてあるのが正解です。

    下塗り:外壁と塗料をくっつける「接着剤」

    古い外壁の表面は、粉をふいていたり(チョーキング)、細かいひびがあったり、水を吸いやすくなっていたりします。その上に色のついた塗料をそのまま塗っても、くっつかずに数年ではがれます。

    下塗り材は、その傷んだ表面に染み込んで固め、上の塗料が食いつく土台を作ります。外壁の状態によって、使う下塗り材が変わります。

    下塗り材どんな外壁に使うか
    シーラー傷みが軽い外壁。染み込んで固める。透明か白
    フィラー(微弾性フィラー)モルタル外壁や、細かいひびが多い外壁。厚みがあり、ひびを埋めながら塗れる
    プライマー金属(鉄部・板金)やサイディングの一部。密着させるための下塗り
    錆止め(さびどめ)鉄部専用。サビを落としたあとに塗る

    現場からの本音

    下塗りは塗ってもほぼ透明か白なので、お客さんからは「塗った」ように見えません。だから省かれやすい。でも、塗装が長持ちするかどうかの7割は下塗りで決まると思っています。土居建装では、下塗りを塗った状態の写真を必ず撮ってお渡しします。

    中塗り・上塗り:色と厚みで外壁を守る

    下塗りが乾いたら、色のついた塗料を2回塗ります。「同じ塗料を2回塗る意味があるの?」とよく聞かれますが、意味は2つあります。

    ✓
    塗膜の厚みを作るメーカーは「この塗料は1回で〇ミクロン、2回で〇ミクロン」と決めている。1回だと規定の半分の厚みにしかならず、耐用年数も半分になる
    ✓
    塗り残し・ムラをなくす1回目でどうしても薄い所・塗り残しが出る。2回目でそれを消す。1回目と2回目で少し色を変えて、塗り残しが見えるようにする職人もいる

    塗膜の厚みは、目には見えません。だから「1回でも2回でも見た目は同じ」に見えます。違いが出るのは3〜5年後です。

    乾燥時間:急ぐと全部ムダになる

    3回塗りには、もう1つ大事なことがあります。1回塗るごとに、決められた時間乾かすことです。メーカーが塗料ごとに「次を塗るまで〇時間以上」と決めています(多くは3〜4時間以上、気温が低いと1日)。

    やってはいけないこと何が起きるか
    下塗りが乾く前に中塗りをする下塗りが固まらず、密着しない。数年ではがれる
    中塗りが乾く前に上塗りをする塗膜の中に湿気が残り、ふくれ・割れの原因になる
    雨の日・湿度の高い日に塗る塗料が水を含んで白くにごる、密着しない
    1日で3回塗ってしまう乾燥時間を守れていない証拠。「1日で終わりました」は要注意

    だから、外壁塗装は塗装だけで最低3日、普通は4〜5日かかります。足場・洗浄・養生・シーリングを含めると、全体で2週間前後です。「3日で全部終わります」という業者は、どこかを省いています。

    2回塗りにされると、どうなるか

    安い見積もりで一番多い手口が、上塗りを1回にして「2回塗り」で済ませることです。材料も手間も3分の1減るので、1軒で15〜20万円安くできます。

    3回塗り2回塗り(上塗り1回)
    塗った直後きれいきれい(見分けがつかない)
    塗膜の厚みメーカー規定通り規定の半分〜3分の2
    3年後変化なしツヤが落ち、色あせが出始める
    5年後変化なし〜わずかな色あせチョーキング・部分的なはがれ
    次の塗り替え10〜15年後5〜8年後(足場代がもう1回かかる)

    「安い」と思って2回塗りにすると、次の塗り替えが早く来て、足場代15〜20万円をもう1回払うことになります。結局、3回塗りのほうが安いです。

    本当に3回塗っているか、確かめる方法

    塗膜の厚みは目で見えません。でも、工事中なら確かめる方法があります。

    ✓
    見積書に「下塗り材の商品名」と「上塗り塗料の商品名」の2つが書いてあるか1つしか書いていなければ、下塗りをしない可能性
    ✓
    工程表(スケジュール)をもらう「下塗り 〇日、中塗り 〇日、上塗り 〇日」と日が分かれているか
    ✓
    塗料の缶の数を聞く上塗り2回分の缶数か。150㎡なら15kg缶で3〜4缶が目安
    ✓
    各工程の写真をもらう下塗り(白っぽい状態)→中塗り→上塗りの写真。まともな業者は頼まなくても撮っている
    ✓
    工事中に外壁を見る下塗りの日は外壁が白っぽい。翌日以降に色がつく。1日で色まで仕上がっていたら乾燥時間を守っていない

    土居建装の場合

    下塗り・中塗り・上塗りの3工程すべての写真を撮って、工事後にまとめてお渡しします。塗料の缶数は、塗料屋さんへの発注数と塗った面積が合っていればメーカーの「グッジョブ保証」が付く仕組みなので、缶数をごまかすと保証が付きません。つまり、ごまかしようがない形で施工しています。

    まとめ

    ✓
    3回塗り=下塗り1回+上塗り2回。下塗りは「くっつける」、上塗り2回は「厚みと仕上げ」下塗りと上塗りは別の塗料
    ✓
    1回ごとに乾燥時間が要る。塗装だけで最低3日「1日で終わった」は危ない
    ✓
    2回塗りは3〜5年で色あせ・はがれ。次の足場代で結局高くつく安さの理由はここ
    ✓
    見積書に塗料名が2つあるか、工程表と写真をもらえるか工事中なら確かめられる

    「前に塗ってもらったけど、何回塗ったか分からない」「見積書に塗料が1つしか書いていない」という方は、見積書の写真を送ってください。何を何回塗る内容になっているか、見て説明します。

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    土
    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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  • スレート屋根の「縁切り(タスペーサー)」とは?やらないと雨漏りする理由と、見積書での確認方法を一級塗装技能士が解説

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    屋根塗装の基礎知識

    スレート屋根の「縁切り(タスペーサー)」とは?

    やらないと雨漏りする理由と、見積書での確認方法を一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「屋根を塗ってもらったのに、そのあと雨漏りが始まった」

    実はこれ、珍しい話ではありません。原因の多くは、塗装で屋根の「隙間」をふさいでしまったこと。スレート屋根には、わざと空けておかないといけない隙間があります。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、縁切り(えんきり)とは何か、なぜ必要か、タスペーサーという部品の役目、費用、見積書での確認の仕方を、現場の目線でお伝えします。

    この記事の内容

    1スレート屋根には「わざと空けている隙間」がある

    2縁切りとは?塗るとなぜ隙間がふさがるのか

    3縁切りをしないとどうなるか

    4タスペーサーとは?昔の縁切りとの違い

    5費用の目安と、見積書での確認方法

    6縁切りが「いらない屋根」もある

    7まとめ

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    スレート屋根には「わざと空けている隙間」がある

    スレート(コロニアル・カラーベスト)は、薄い板を下から順に重ねて張っていく屋根です。板と板の重なりの部分には、わずかな隙間があります。これは欠陥ではなく、わざと空けてあるものです。

    理由は、屋根の中に入った水を外に出すため。強い雨や風で、重なりの奥まで水が入ることがあります。その水は、隙間から下の板の表面に流れて、そのまま軒先へ出ていきます。屋根の内側にこもった湿気も、この隙間から抜けます。

    一言でいうと

    スレート屋根の隙間は「水の逃げ道」と「空気の通り道」。ここをふさぐと、水が屋根の中にたまります。

    縁切りとは?塗るとなぜ隙間がふさがるのか

    屋根を塗装すると、塗料は液体なので、板の重なりの隙間に流れ込みます。乾くと、上の板と下の板が塗料でくっついて、隙間がふさがってしまう。これが問題です。

    「縁切り」とは、塗料でくっついた重なりの部分を切り離して、隙間をもう一度空ける作業のこと。スレート屋根の塗装では、塗ること以上に大事な工程です。

    工程何をするか
    高圧洗浄古い塗膜・コケを落とす
    下塗りスレートに塗料をくっつける下地
    縁切り(タスペーサー差し込み)重なりの隙間を確保する
    上塗り1回目・2回目色と防水の塗膜を作る

    縁切りをしないとどうなるか

    隙間がふさがった屋根では、重なりの奥に入った水の逃げ道がありません。水は毛細管現象(狭い隙間に水が吸い上がる現象)で、逆に屋根の上のほうへ吸い上げられていきます。

    !
    雨漏り逃げ場を失った水が、スレートの釘穴から下地(野地板)に染みる。塗装から1〜3年で天井にシミが出ることも
    !
    野地板の腐り屋根の下の板が湿気で腐る。ここまでいくと塗装では直らず、葺き替えになる
    !
    スレートの反り・割れ水を含んだスレートが冬に凍って膨らみ、反ったり割れたりする
    !
    塗膜のふくれ中の湿気が抜けず、塗ったばかりの塗膜がふくれてはがれる

    現場からの本音

    「屋根を塗ってから雨漏りした」という相談で屋根に上がると、隙間が塗料でべったりふさがっていることが本当に多いです。塗った業者は「きれいに塗った」つもりでも、縁切りを知らないか、手間を省いたか。これは塗装のせいで屋根を悪くしたということです。

    タスペーサーとは?昔の縁切りとの違い

    昔の縁切りは、塗装が乾いたあとに、カッターや皮スキで重なりを1枚ずつ切っていく方法でした。手間がかかる上に、せっかく塗った塗膜を傷つけるので、仕上がりが汚くなります。

    今は「タスペーサー」という小さなプラスチックの部品を使います。下塗りのあと、板の重なりに1枚ずつ差し込んで、隙間を確保します。上塗りをしても、部品が隙間を保ってくれるので、塗料でふさがりません。

    昔の縁切り(カッター)タスペーサー
    やる時期塗装が全部乾いたあと下塗りのあと、上塗りの前
    仕上がり塗膜を切るので跡が残る塗膜を傷つけない
    手間1軒で半日〜1日1軒で2〜3時間
    数—1㎡あたり6〜8個。30坪の家(屋根70㎡前後)で400〜600個
    確実さ切り忘れ・再付着がある隙間が物理的に残る

    タスペーサーは、スレート1枚につき2か所(幅の両端付近)に差し込むのが標準です。屋根の傾きや重なりの状態によっては、差し込めない所もあるので、そこは昔ながらの縁切りを併用します。

    費用の目安と、見積書での確認方法

    項目目安
    タスペーサー(材料+差し込み手間)1㎡あたり300〜500円
    30坪・屋根面積70㎡の家2〜3.5万円

    屋根塗装40〜60万円の中で、縁切りは2〜3万円です。安い金額ですが、これを省くと屋根がダメになる。だから安い見積もりで真っ先に省かれます。

    見積書でここを見る

    「屋根塗装 一式」ではなく、「縁切り」「タスペーサー 〇個」または「〇㎡」と項目が書いてあるか。書いていなければ、「縁切りはしますか?タスペーサーは何個入れますか?」と聞いてください。「うちの塗料は縁切りがいりません」と言う業者には、次の見出しの話を確認してください。

    縁切りが「いらない屋根」もある

    正直に書くと、縁切りが不要なケースもあります。ここを知らないと、逆に不要な工事をされます。

    ✓
    重なりの隙間が最初から十分に空いている屋根古い施工で隙間が大きい、板が反って隙間ができている場合。現場で見て判断
    ✓
    屋根の傾きが急な家(6寸勾配以上)水がすぐ流れ落ちるので、隙間がふさがっても影響が小さいことがある。ただし基本はやる
    ✓
    日本瓦・金属屋根そもそも重なりの構造が違うので、縁切りという工程がない
    !
    「うちの塗料は縁切り不要」塗料の種類で縁切りが要らなくなることは基本ありません。塗料は液体なので、どんな塗料でも隙間に流れ込みます

    土居建装の場合

    スレート屋根は、タスペーサーを標準で入れます。屋根に上がって隙間の状態を見て、不要なら「この屋根は縁切りいりません」と言います。入れた場合は、差し込んだ状態の写真と、使った個数を工事後にお渡しします。

    まとめ

    ✓
    スレート屋根の重なりの隙間は「水の逃げ道」。塗料でふさぐと雨漏りする塗ることより大事な工程
    ✓
    縁切り=ふさがった隙間を空けること。今は「タスペーサー」で確保する30坪で400〜600個
    ✓
    費用は2〜3.5万円。安いけど省かれやすい見積書に「タスペーサー」の項目があるか
    ✓
    「うちの塗料は縁切り不要」は基本うそ不要な屋根は現場で判断するもの

    「屋根を塗ってから雨漏りした」「前の塗装で縁切りをしたか分からない」という方は、屋根の写真を1枚送ってください。隙間の状態を見て、今どうすべきかをお答えします。

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    ※営業電話は一切お断りしています。個人のお客様のみ、お見積もり無料です。

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    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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  • シーリング(コーキング)の打ち替えはなぜ必要?増し打ちとの違い・劣化のサイン・費用を一級塗装技能士が解説

    営業電話は一切お断りしています。個人のお客様のみ/お見積もり無料
    外壁塗装の基礎知識

    シーリング(コーキング)の打ち替えは、なぜ必要?

    増し打ちとの違い・劣化のサイン・費用の目安を一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「外壁の板と板の間のゴム、ひび割れてるけど大丈夫?」
    「見積もりに『シーリング増し打ち』と書いてあるけど、打ち替えと何が違うの?」

    サイディング(板を貼った外壁)の家で、雨漏りの原因として一番多いのが、このゴムの部分(シーリング)です。外壁の板そのものより先に傷みます。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、シーリングの役目、劣化のサイン、「打ち替え」と「増し打ち」の違い、費用の目安を、現場の目線でお伝えします。

    この記事の内容

    1シーリングとは?何のためにあるのか

    2劣化のサイン:こうなったら打ち替え時期

    3「打ち替え」と「増し打ち」の違い

    4打ち替えの手順(ここを省くとすぐ切れる)

    5費用の目安と、塗装と一緒にやるべき理由

    6まとめ

    →無料相談はこちら

    シーリングとは?何のためにあるのか

    シーリング(コーキングとも言います)は、外壁の板と板の継ぎ目や、窓のまわりに入っているゴムのような材料です。役目は2つ。

    ✓
    雨水が入るのを防ぐ板と板の間の隙間をふさいで、壁の中に水が入らないようにする
    ✓
    家の動きを吸収する家は温度や地震でわずかに動く。シーリングが伸び縮みして、板が割れるのを防ぐ

    つまりシーリングは「防水のゴムパッキン」です。ここが切れると、外壁の板がどれだけきれいでも、壁の中に水が入ります。

    どこに入っているか

    サイディングの家なら、板と板の縦の継ぎ目(目地)、窓や玄関ドアのまわり、換気口のまわり、外壁と屋根の取り合いなどです。1軒で合計100〜200mくらい入っています。モルタル(塗り壁)の家は目地がないので、窓まわりなど一部だけです。

    劣化のサイン:こうなったら打ち替え時期

    シーリングの寿命は7〜10年。外壁の塗装(10〜15年)より先に傷みます。ご自宅の目地を、近くで見てみてください。

    ✓
    表面に細かいひび割れ紫外線で硬くなり始めたサイン。まだ水は入っていないことが多い
    ✓
    痩せて、へこんでいるゴムの成分が抜けて縮んでいる。板との間に隙間ができ始める
    ✓
    板との境目がはがれている(隙間が見える)ここから水が入る。打ち替え時期
    !
    割れて、奥の黒い部分(ハットジョイナー)が見える完全に切れている。壁の中に水が入っている可能性大
    !
    シーリングの下の外壁が黒ずんでいる・反っているすでに水を吸っている。板の交換が必要になることも

    現場からのアドバイス

    目地を指で押してみてください。弾力があれば大丈夫。カチカチに硬い、または爪でかくとポロポロ落ちるなら、もう防水の役目をしていません。特に南側・西側(日当たりが強い面)から先に傷みます。

    「打ち替え」と「増し打ち」の違い

    見積書でよく見る2つの言葉です。手間も持ちもまったく違うので、必ず確認してください。

    打ち替え増し打ち
    やり方古いシーリングを全部取り除いて、新しく入れる古いシーリングの上から新しいものを足す
    持ち新しい塗料と同じくらい持つ(10年前後)古い部分が残るので、そこから劣化する(3〜5年)
    手間カッターで切り取る作業が入るので、時間がかかる早い。安い
    向いている場所板と板の目地(基本はこちら)窓のまわりなど、取り除くとサッシを傷める場所

    結論として、板と板の目地は「打ち替え」が基本です。目地の増し打ちは、古いシーリングが痩せていて厚みがない上に薄く乗せるだけなので、すぐに切れます。「安いから」と増し打ちにすると、次の塗り替えより先にやり直しになります。

    逆に、窓まわりは「増し打ち」が正解のことが多いです。窓の裏には防水シートがあり、古いシーリングを無理に取ると、そのシートを傷つけて雨漏りの原因になるからです。

    見積書でここを見る

    「シーリング 一式」ではなく、「目地:打ち替え 〇m」「窓まわり:増し打ち 〇m」と分けて書いてあるのが、分かっている業者の見積書です。全部「増し打ち」の見積もりは、安い理由がここにあります。

    打ち替えの手順(ここを省くとすぐ切れる)

    打ち替えは「古いのを取って新しいのを入れる」だけに見えますが、間に大事な工程があります。

    手順内容省かれやすい所
    ① 撤去カッターで古いシーリングを切り取り、目地の奥まできれいに取る奥に古いのが残っていると、新しいのが密着しない
    ② 清掃目地の中のホコリ・古いカスを取る—
    ③ マスキング目地の両側にテープを貼って、仕上がりの線をきれいにする—
    ④ プライマー接着剤の役目をする液体を目地の両面に塗るここを省くと、数年ではがれる。一番省かれやすい
    ⑤ 充填シーリング材をたっぷり入れる(厚み10mm前後)薄いと切れやすい
    ⑥ ならしヘラで押さえて、板に密着させる—
    ⑦ 乾燥塗装の前に、材料に合った時間乾かす(1〜3日)乾く前に塗ると塗膜が割れる

    特に④のプライマーは、塗ってしまえば見えないので省かれやすい所です。土居建装では、プライマーを塗った状態の写真を撮ってお渡しします。

    「塗装の前」と「塗装の後」、どっちに打つか

    塗装の前に打ち替えて、上から塗料をかぶせるのが「先打ち」。塗装のあとに打つのが「後打ち」。基本は先打ちです。シーリングの上に塗膜が乗るので、紫外線から守られて長持ちします。ただし塗料とシーリングの相性で塗膜が割れることがあるので、そのときは後打ちにするか、割れにくい塗料を選びます。ここは現場を見て決めます。

    費用の目安と、塗装と一緒にやるべき理由

    一般的な2階建て(目地+窓まわりで150m前後)の目安です。

    工事単価の目安1軒の目安
    目地の打ち替え900〜1,200円/m10〜15万円
    窓まわりの増し打ち500〜800円/m3〜5万円
    シーリング工事 合計—13〜20万円

    ※シーリング材の種類(変成シリコン・ウレタンなど)、目地の幅・深さ、家の形で変わります。

    塗装と一緒にやるべき理由

    シーリングの打ち替えには、2階の目地に届くための足場が必要です。足場代は15〜20万円前後。シーリングだけのために足場を組むと、工事費より足場代のほうが高くなります。だから外壁塗装と同じタイミングでやるのが、結局いちばん安いです。

    逆に言うと、外壁塗装の見積もりにシーリングが入っていない場合、次にやるときは足場代がもう1回かかります。「今回はシーリングはやらなくていいですよ」という提案は、安く見せているだけのことが多いです。

    土居建装の場合

    サイディングの家の塗装では、目地は打ち替え、窓まわりは増し打ちを基本にして、見積書にそれぞれのm数と単価を書きます。プライマーを塗った写真、充填後の写真を工程ごとに撮ってお渡しします。

    まとめ

    ✓
    シーリングは「防水のゴムパッキン」。寿命は7〜10年で、外壁より先に傷む南・西側から先に劣化
    ✓
    ひび・痩せ・はがれが劣化のサイン。指で押して硬ければ寿命黒い奥が見えたら要相談
    ✓
    目地は「打ち替え」が基本。「増し打ち」は窓まわりだけ全部増し打ちの見積もりは要注意
    ✓
    プライマーを省くと数年ではがれる。写真で確認を見えない工程ほど大事
    ✓
    費用は13〜20万円が目安。足場が要るので塗装と一緒に別々にやると足場代がもう1回

    目地のゴムが気になったら、写真を1枚送ってください。打ち替えが必要か、まだ大丈夫かを、写真を見てお答えします。

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    土
    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

    © 土居建装 大阪府堺市美原区平尾2509-5

  • 外壁塗装の見積書、ここを見れば良い業者か分かる。5つのチェックポイントを一級塗装技能士が解説

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    外壁塗装の見積書、ここを見れば良い業者か分かる

    金額より「中身」。5つのチェックポイントを一級塗装技能士が解説

    執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

    「2社から見積もりを取ったけど、何が違うのか分からない」
    「安いほうでいいのかな?」

    外壁塗装の見積書は、業者によって書き方がバラバラです。だから金額だけ比べても、本当に同じ工事なのかが分かりません。

    この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、見積書のどこを見れば「ちゃんとした業者か」が分かるかを、5つのポイントに絞ってお伝えします。手元に見積書がある方は、並べて読んでみてください。

    この記事の内容

    1見積書は「金額」より「中身」を見る

    2チェック①「一式」が多い見積書は要注意

    3チェック②塗料の「商品名」が書いてあるか

    4チェック③「何回塗るか」が書いてあるか

    5チェック④下地補修・シーリングが入っているか

    6チェック⑤保証の「中身」が書いてあるか

    7まとめ:5つのチェック表

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    見積書は「金額」より「中身」を見る

    結論から言うと、良い見積書は「何を・どれだけ・いくらで」が全部書いてある見積書です。金額が安いか高いかは、その後の話です。

    同じ「外壁塗装 100万円」でも、3回塗りと2回塗り、シーリングを打ち替えるか増し打ちか、ひび割れを直すか直さないかで、中身はまったく違います。中身が書いていない見積書は、比べようがありません。

    現場からの本音

    見積書を「わざと分かりにくく」書く業者は少なくありません。細かく書くと、他社と比べられて負けるからです。逆に言うと、細かく書いてある見積書は、比べられても大丈夫という自信の表れです。

    チェック①「一式」が多い見積書は要注意

    一番多いのがこれです。「外壁塗装工事 一式 80万円」「付帯部塗装 一式 15万円」。「一式」は「中身は聞かないでください」と同じです。

    書き方例判断
    悪い例外壁塗装工事 一式 800,000円何㎡を何回塗るのか分からない。比べられない
    良い例外壁 上塗り(〇〇塗料 ラジカル) 145㎡ × 2,800円 = 406,000円面積・単価・塗料が分かる。他社と比べられる

    足場・洗浄・養生(ビニールで覆う作業)なども同じで、「㎡数 × 単価」で書いてあるのが普通です。全部「一式」の見積書は、まずそこを質問してください。「㎡数を教えてください」と聞いて答えられない業者は、実は測っていません。

    ※ごく小さな項目(廃材処分、諸経費など)が「一式」なのは普通です。工事の本体が「一式」かどうかを見てください。

    チェック②塗料の「商品名」が書いてあるか

    「シリコン塗料」「高耐久塗料」とだけ書いてある見積書があります。これではどのメーカーの、どの商品か分かりません。同じ「シリコン」でも、値段も持ちも倍ちがうことがあります。

    書き方例判断
    悪い例シリコン塗料 上塗り2回メーカーも商品も不明。安い塗料に替えられても気づけない
    良い例日本ペイント パーフェクトトップ(ラジカル制御形) 上塗り2回メーカーのサイトで性能・耐用年数を自分で確認できる

    商品名が書いてあれば、メーカーのホームページで「何年持つ塗料か」を自分で調べられます。これが書いていない見積書は、書いてもらってから比べてください。

    土居建装の場合

    見積書には必ず「メーカー名+商品名+グレード」を書きます。日本ペイントの塗料を使うことが多く、条件が合えばメーカーの「グッジョブ保証」が付けられる商品を選びます。

    チェック③「何回塗るか」が書いてあるか

    外壁塗装の基本は「下塗り1回+上塗り2回」の3回塗りです。下塗りは外壁と塗料をくっつける接着剤の役目、上塗り2回で色と厚みを出します。

    ここを2回にすると、材料も手間も3分の1減るので、安い見積もりを出しやすくなります。塗った直後は分かりませんが、3〜5年で色あせやはがれが出ます。

    見積書の書き方意味判断
    下塗り・中塗り・上塗り(3回)と書いてある3回塗り普通。これが基本
    「塗装」とだけ書いてある回数が分からない質問する。「何回塗りですか?」
    上塗り1回、または「2回塗り」と書いてある2回塗り安さの理由はここ。長持ちしない

    ※屋根やサイディングの種類によって、下塗りを2回する場合(傷みが強いとき)もあります。回数が多い分には問題ありません。

    チェック④下地補修・シーリングが入っているか

    塗装は「塗る前の準備」で仕上がりの8割が決まります。ここが見積書に入っていない業者は、準備を省くか、あとから追加請求するかのどちらかです。

    ✓
    高圧洗浄古い塗膜・コケ・汚れを落とす。これをしないと塗料がくっつかない
    ✓
    ひび割れ補修幅0.3mm以上のひびは埋めてから塗る。「補修 一式」ではなく「箇所数」や「m数」で
    ✓
    シーリング(コーキング)の打ち替えサイディングの家は必須。「打ち替え」と「増し打ち」のどちらか書いてあるか(打ち替えが基本)
    ✓
    ケレン・サビ止め鉄部(雨戸・手すり・鉄柵)はサビを落としてサビ止めを塗ってから
    ✓
    養生(ようじょう)窓・車・植木をビニールで覆う。地味だが必ずかかる手間
    !
    これらが1つも書いていない「やらない」か「追加請求」。必ず確認を

    大事なポイント

    「シーリング込み」と書いてあっても、「打ち替え」か「増し打ち」かで手間が倍違います。古いシーリングを取り除いて新しく入れるのが「打ち替え」、上から足すだけが「増し打ち」。サイディングの目地は打ち替えが基本です。(詳しくは別の記事で書きます)

    チェック⑤保証の「中身」が書いてあるか

    「10年保証」と大きく書いてある見積書は安心に見えますが、何を保証するのかが書いていなければ意味がありません。

    見るところ確認すること
    何を保証するか「塗膜のはがれ・ふくれ」なのか、「色あせ」も入るのか。色あせは保証しないのが普通
    誰が保証するか業者の自社保証か、塗料メーカーの保証か。両方あるのが理想
    何年か塗料のグレードで変わる。シリコンで10年保証は長すぎて怪しい
    書面でもらえるか口約束ではなく「保証書」を工事後に渡してくれるか

    土居建装の場合

    自社保証は「著しい剥離(はがれ)」を対象に、塗料のグレードごとに年数を決めて書面でお渡しします。条件が合えば、日本ペイントのメーカー保証(グッジョブ保証)が別途付きます。保証の中身は、見積もりの時に口頭でもきちんと説明します。

    まとめ:5つのチェック表

    手元の見積書を見ながら、当てはまるものにチェックしてみてください。

    ✓
    「一式」ではなく「㎡数 × 単価」で書いてある面積を測っている証拠
    ✓
    塗料の「メーカー名+商品名」が書いてある自分で調べられる
    ✓
    「下塗り+上塗り2回」の3回塗りと書いてある基本を守っている
    ✓
    高圧洗浄・ひび補修・シーリング打ち替え・養生が入っている準備を省かない
    ✓
    保証の「内容・年数・誰が」が書いてある口約束じゃない

    5つ全部に丸がつく見積書なら、金額が少し高くても信用できます。2つ以下なら、その業者に上の項目を質問してみてください。答え方で、だいたい分かります。

    土居建装では、この5つを全部書いた見積書を無料でお作りします。他社の見積書をお持ちなら、一緒に見て「ここはこういう意味です」と説明することもできます(他社の悪口は言いません。中身の説明だけです)。

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    写真を送っていただくだけでも、おおよその状態と費用感をお答えします。
    しつこい営業は一切しません。

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    土
    この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

    現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

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